さて世界初の話の続きです。この定義がどのくらい難しいのか、クォーツの世界初の話を例にとって検証してみましょう。
セイコーは、2004年、クォーツ式腕時計の開発で、IEEE(アメリカの電子情報通信学会)からマイルストーン賞を受賞しています。IEEEは電気、電子業界では国際的にも権威が高い学会です。その学会に認められたことよる受賞ですから、少なくとも公平な立場から見て世界的に大きなインパクトを残したと、世界から認められたということに他なりません。
ではその日本語を見てみましょう。
抄訳すると、
10年間の開発努力の末、1969年12月25日に世界に先駆けて発売した、
となっていますね。
この「発売」が重要です。ちょっと気にかけておいてください。
IEEEはアメリカの学会ですから、原文は英語です。
簡単に訳してみますと、
諏訪精工舎は、セイコーの生産会社として、一般向けとして最初のクォーツ腕時計を量産した。それは1969年の12月25日に東京で発表された。
となります。
ちょっと違うのが分かりますね。これが実はかなり大きな違いになってきます。
Leave a Reply