ジェラルド・ジェンタによるロイヤルオークに関する時計ケースの特許、この特許の本文の訳出をつづけよう。

このようなタイプの防水ケースは、いくつか知られている。しかしながら、よく知られている構造では、その裏蓋ケースが、薄い円環状のパッキンを直接圧縮するようになっている。これらの構造の欠点は、外部のジョイント部分、特にベゼルと裏蓋ケースの部分とが水に浸されるような状況では、長い時間の間にそれらの部品が酸化されるかもしれない、という点にある。

ここでジェンタは、既存の特許の問題点を指摘する。ジェンタの問題意識としてはジョイント部分にパッキンを挟み、それを直接圧縮するような構造では、長く水に浸されているような状況ではジョイント部分が錆びてしまう可能性があるではないか、という。

この発明による時計ケースの主たる目的は、ウォッチケースのすべての部品について完全な防水性を保証することである。その他に、新しい美的外観であること、また、アセンブリが容易であることを目的としている。

さてジェンタはどのようにこの目的を達成したのだろうか。