腕時計とそれを取りまく世界 Since Apr 2012

Category ナイジェリア詐欺体験(?)記

ナイジェリア詐欺・追記

  最近インターネットの振込詐欺が増えているとニュースでは喧しい。いわゆる最近の一般的な「インターネット」、ブラウザによってアクセスできる「インターネット」は、1993年のNCSA Mosaicを起源とすべきであろう。より一般的には1997年に安定版日本語版が出てきたWindows95を起源としても、日本でも、もう20年の歴史がある。 当初は研究者のみのネットワークであったインターネットが一般に開放されてから、ずっと詐欺の問題はあった。2012年前に私はこのブログサイトにナイジェリア詐欺について記事を書いている。最近ではみながスマートフォンを持ち、みなが意識せずにインターネットの世界に接続するようになった。そこで、よりいっそう詐欺の規模、巻き込まれる範囲の人々も増えてきた。そこで、インターネットの黎明期からずっとこの世界に携っている一人として、注意換気の意味も含めて簡単なチェックリストをまとめておこうと思う。 ウェブページの内容を確認する。詐欺サイトは世界中にある。日本にもあるが、ブランドのスーパーコピー品などの場合はその原産国、例えば中国の場合も多い。こうした場合、どうしてもウェブページの内容の日本語訳がおかしい場合がある。ブランド品を扱っている商店でウェブの内容が変な場合はやはり ? であろう。 ショップの情報を必ず確認する。 情報を明記するのは日本の法律で定められている。ない場合は論外だが、あったとしてもメールアドレスがyahooやgmail などのフリーメールであったり、電話番号が携帯の番号だったりした場合には要注意であろう。 できればショップに電話をする。 きちんとしたショップであれば、平日9-5時は対応してくれるはずである。できればそのショップに行ってみるのがいいが、行けない場合は電話してみる。 かならず返品、交換条件を確認する。 価格が適正かどうか確認する。正規の値段と比べて適正かどうか。あまりに安い場合はやはりおかしい。最近ではオークションもあるし、質屋もある。オークションや質屋に持っていけばそれより高く売れるはずなのに値段が安い場合、その業者には、その値段でしか売れない訳があると思うべきである。 詐欺という犯罪の歴史は古い。日本という国に住んでいると分からないが、世界中の他のほとんどすべての国からみると、日本という国はお金持ちの国に見えている。日本は、世界の詐欺サイトのかっこうの標的になっているということを自覚するのがよいかもしれない。 下の図が世界最初のウェブブラウザ、NCSA Mosaic である。1993年当時、大学の研究室のワークステーションの前にいながらにして、 米国やヨーロッパの情報が手元で表示されるということに、ものすごく衝撃をうけたものだった。

ナイジェリア詐欺体験(?)記 番外編

閑話休題。オークションに出品していると、時々英語の問い合わせがあります。こうした方は新規の方が多く、問い合わせ内容も「緊急に欲しいんだけど、値段を教えてほしい、ここにメールちょうだい」、とか誰から来てもほとんど同じです。そもそも、なぜ海外のオークションで緊急にモノを手に入れたいのか理解に苦しみます。本当に緊急なら海外のオークションサイトじゃなくて、地元のデパートに行くほうがいいですよね。しかも私が出品しているのは、たいていアンティーク時計です。アンティーク時計がなぜに緊急に必要なのか、全然理解できません。まあ要するに、いわゆるナイジェリア詐欺なんですが、最近ちょっと面白い問い合わせがありましたので紹介します。以下をご覧ください。 IDがまったく同じ新規の方なのですが、別の名前を名乗り、別のアドレスにメールを欲しいといってきています。 私は Mrs.Janeです。smithjane1759@gmail.comにメールください。 私は Granzen Thorsten です。granzenthorsten@yahoo.co.ukにメールください。 問い合わせでどういう名前を使ったかくらいは管理しておいてほしいものですが、この人の英語はそう変でもないので、ほんとにイギリスの人かもしれません。 まったく、と思って、調べたところ見つけました。どうもこの人はロシアの方のようです。ロシア語の翻訳サイト(2012年5月)にその痕跡らしきものがありました。 次をご覧ください。翻訳サイトなので、変な日本語ですが、要するにPaypalからの260万円の支払いの承認待ちをお伝えします。このうち60万円が送料です。あなたが、荷物を送ったというトラッキング番号を入れることで、この金額があなたの口座に入金されます。ということをおおむねいいたい模様です。 もちろん、そんな金額が入金されるわけはないですね。Paypalの場合、送金したらすぐ口座に入金されます。こんな面倒な操作は要求されません。だいたいPaypalであれば、いちおう日本語のサイトもありますから、問い合わせをしたらすぐ分かるでしょう。Granzenさんは、なぜロシア語の翻訳サイトでこんなへんてこな日本語を用意しなければいけなかったんでしょう? みなさまもくれぐれもお気をつけください。

ナイジェリア詐欺まとめ

さて、今回分かったナイジェリア詐欺の特徴をまとめて、いったんこの項終わります。 とにかく急がせます まだ口座情報を教えていないのに、銀行振込をしているよ、など。 モノについての質問、問い合わせはありませんでした。 日本円の振込にこだわります 流用するテンプレートがあるんでしょう。アイルランドからだと言うので、わざわざGBPにして送ったのですが、日本円にしてくれ、とのことでした。 銀行振込にこだわります 海外送金でよく使われるPaypalだと送金は一瞬で済みます。一方で銀行振込だと、数日かかることもあります。なので、銀行振込の手続きをしたよ、これが送金のログだよ、モノを送ってね、といって実際には振り込まれないという手口かと思われます。 英語が変 大文字を多用します。Thanks for your Mailなど。 おそらくナイジェリア英語の特徴的な表現があります。I will like toなど。 いまは、ナイジェリアの将来ある若者をこの手の非生産的な仕事から解き放つべく、 ナイジェリアの警察に詐欺関係の情報として通報しておこうかと情報を探しているところです。まあまたアップデートありましたら何か書くかもしれません。

ナイジェリア詐欺その10

さて、彼が働いていたというアイルランドの特別な税務委員会の実体はどうもなさそうだということが分かりました。最初から99%詐欺だろうとは思っていましたが、そろそろ100%詐欺と断定していいでしょう。なので、 モノはアイルランドに送るから、住所を教えてね。政府公認の税務委員会で働いていたんだったら、きちんとした手順は、よく分かっているよね? と送ってみました。そうしましたら、 ナイジェリアでしか受け取れないんだ。これでいいかどうか教えてくれないか。 とナイジェリア時間の朝の5時にメールがきました。よほど慌てていたらしく、同じメールが3通(!)も来ました。(^^)

ナイジェリア詐欺その9

さて、特別な税務委員会で働いていたからアイルランドでは高額品を政府がチェックしているのはよく知っている。だから、ナイジェリアにモノを送れ、という詐欺師でした。 まったく、そういう脱税まがいの趣旨を持つ委員会なんてろくな委員会じゃないですよね。ただし、ほんとうにそういう趣旨の委員会がある可能性もゼロではないと思いましたので、いちおう彼に聞いてみました。 よかったら特別な税務委員会について教えてくれへん? 彼の答えはふるっていました。それは、 overseas international trade and international import and export trades in Irelad という委員会なんだ、てことらしいのです。 い やー、ふざけた名前です (^^) だいたいアイルランドって島国でしょう。アイルランドの海外における国際貿易と国際的な輸出入貿易委員会、って日本語 でも屋上屋を架すっつーか、意味が被りまくっています。こんなふざけた名前の委員会が実在するとは到底思えません。

ナイジェリア詐欺その8

前回は、詐欺師から「政府がモニターしてるから、アイルランドじゃなくナイジェリアに送ってくれ」とのことでした。これはやっぱり変ですよね。なので、 もしよかったら、政府があなたをモニターしている理由を教えてくれないか? と尋ねてみました。いやー政府からモニターされているって犯罪者の可能性があるということでしょう?そんなところに大事なモノを送りたくはありません。 そうすると、かなり慌てたメールが帰ってきました。 政府が自分をモニターしてるなんて一言も言ってない! ただ自分は特別な税務コミッティーに所属してたんだ。 だから外国からの高額の支払いはウォッチしているのを知ってるんだ。 いやーこういう理由で、アイルランドじゃなくてナイジェリアに送れといわれてもねぇ。 きちんとした税務コミッティーに所属していたんでしたら、比較的高額の支払いでもきちんと関税を払って輸入するのが筋なんじゃないでしょうか?

ナイジェリア詐欺その7

さて、話を元に戻します。詐欺師はアイルランド人で、2週間ナイジェリアに行くからその出先にヴィンテージ時計を送れ、と指示してきました。これに対しては、当然の反応として、 二週間ではそちらに送れそうにない。ナイジェリアの住所じゃなくアイルランドのホーム住所を送れ と返答してみました。(^^) これに対する彼の返答は以下です。 EMSじゃ無理だったらDHLの特急便で送ってくれないか。そっちだと速いよ。 アイルランドじゃなく、ナイジエリアがいい。政府がチェックしているんだ。 相変わらずおかしなことを言います。 個人的にはアイルランドに行ったことはありませんが、まあアイルランドのほうがナイジェリアより発展していることは間違いないでしょう。比較的高額の貴重品のヴィンテージ時計をチェックされるのはナイジェリアのほうじゃないでしょうか?

ナイジェリア詐欺その6

さて、住所がきたところで情報を調べてみましょう。 詐欺師がいくら偽名を使っても、住所と電話番号は本物のはずです。でないと荷物が届き ませんからね。 まずはグーグルマップで調べてみましたが、住所そのものは見つかりませんでした。次に、電話番号を入力します。そうすると、どうやら、ピンクシールドナイジェリア有限会社というのがその電話番号を使っているようです。 この会社の業態は以下です。 2008年設立です。 プリンターとかドライヤーとかを売っている模様です。 年商は1000万円以下です。 代表者はDamilola Okusanyaです。 いやー、どんどんあやしくなっていきますね。(^^) ついでにその場所のグーグルマップを調べてみますと、ありました。いやーアフリカです。

ナイジェリア詐欺その5

いよいよナイジェリアへ送れと言ってきました。アイルランド人だという話だったんですが、2週間ゴルフでナイジェリアに行くから、そこの住所に送れ、という内容です。相変わらず怪しいですね~。 ふつうバケーション中に貴重品を受け取りたいと思いますか? しかも二週間以内に受け取れるものでしょうか?通関とかもあるでしょう。日本は世界で一番便利な国ですが、発展途上国の通関とか1週間以上かかってもおかしくありません。 つまり、彼はどうやら、 急がせて私にすぐに品物を送らせたい。 しかもナイジェリアに送らせたい。 というふうに思っているようです。こちらの都合なんか微塵も考えていない詐欺師の思考ですね。さて、どうリプライを返しましょうか?

ナイジェリア詐欺その4

彼からの二通目のメールです。このへんから詐欺の手口がでてきます。私の出品はたいていヴィンテージ時計ですから、コレクターさんだったら、「状態よさそうですね」「探していたんです」などの返信があります。しかし彼の場合は、早くモノを送らせる、その一点に絞ってこちらを落としにかかってきます。 いままさに銀行にお金を送っているところだよ(つーか、まだ銀行口座教えてません^^;) だめならPaypalも使えるよ でましたバンクオブアメリカ。これは詐欺をする人がここから送るよ、と使うことで有名です。あと、このメールから一つ分かるのは、彼はビジネス携帯としてよく使われるブラックベリーを持っているようです。  

« Older posts

© 2025 Wristwatchな世界 — Powered by WordPress

Theme by Anders NorenUp ↑