最近インターネットの振込詐欺が増えているとニュースでは喧しい。いわゆる最近の一般的な「インターネット」、ブラウザによってアクセスできる「インターネット」は、1993年のNCSA Mosaicを起源とすべきであろう。より一般的には1997年に安定版日本語版が出てきたWindows95を起源としても、日本でも、もう20年の歴史がある。 当初は研究者のみのネットワークであったインターネットが一般に開放されてから、ずっと詐欺の問題はあった。2012年前に私はこのブログサイトにナイジェリア詐欺について記事を書いている。最近ではみながスマートフォンを持ち、みなが意識せずにインターネットの世界に接続するようになった。そこで、よりいっそう詐欺の規模、巻き込まれる範囲の人々も増えてきた。そこで、インターネットの黎明期からずっとこの世界に携っている一人として、注意換気の意味も含めて簡単なチェックリストをまとめておこうと思う。 ウェブページの内容を確認する。詐欺サイトは世界中にある。日本にもあるが、ブランドのスーパーコピー品などの場合はその原産国、例えば中国の場合も多い。こうした場合、どうしてもウェブページの内容の日本語訳がおかしい場合がある。ブランド品を扱っている商店でウェブの内容が変な場合はやはり ? であろう。 ショップの情報を必ず確認する。 情報を明記するのは日本の法律で定められている。ない場合は論外だが、あったとしてもメールアドレスがyahooやgmail などのフリーメールであったり、電話番号が携帯の番号だったりした場合には要注意であろう。 できればショップに電話をする。 きちんとしたショップであれば、平日9-5時は対応してくれるはずである。できればそのショップに行ってみるのがいいが、行けない場合は電話してみる。 かならず返品、交換条件を確認する。 価格が適正かどうか確認する。正規の値段と比べて適正かどうか。あまりに安い場合はやはりおかしい。最近ではオークションもあるし、質屋もある。オークションや質屋に持っていけばそれより高く売れるはずなのに値段が安い場合、その業者には、その値段でしか売れない訳があると思うべきである。 詐欺という犯罪の歴史は古い。日本という国に住んでいると分からないが、世界中の他のほとんどすべての国からみると、日本という国はお金持ちの国に見えている。日本は、世界の詐欺サイトのかっこうの標的になっているということを自覚するのがよいかもしれない。 下の図が世界最初のウェブブラウザ、NCSA Mosaic である。1993年当時、大学の研究室のワークステーションの前にいながらにして、 米国やヨーロッパの情報が手元で表示されるということに、ものすごく衝撃をうけたものだった。
閑話休題。オークションに出品していると、時々英語の問い合わせがあります。こうした方は新規の方が多く、問い合わせ内容も「緊急に欲しいんだけど、値段を教えてほしい、ここにメールちょうだい」、とか誰から来てもほとんど同じです。そもそも、なぜ海外のオークションで緊急にモノを手に入れたいのか理解に苦しみます。本当に緊急なら海外のオークションサイトじゃなくて、地元のデパートに行くほうがいいですよね。しかも私が出品しているのは、たいていアンティーク時計です。アンティーク時計がなぜに緊急に必要なのか、全然理解できません。まあ要するに、いわゆるナイジェリア詐欺なんですが、最近ちょっと面白い問い合わせがありましたので紹介します。以下をご覧ください。 IDがまったく同じ新規の方なのですが、別の名前を名乗り、別のアドレスにメールを欲しいといってきています。 私は Mrs.Janeです。smithjane1759@gmail.comにメールください。 私は Granzen Thorsten です。granzenthorsten@yahoo.co.ukにメールください。 問い合わせでどういう名前を使ったかくらいは管理しておいてほしいものですが、この人の英語はそう変でもないので、ほんとにイギリスの人かもしれません。 まったく、と思って、調べたところ見つけました。どうもこの人はロシアの方のようです。ロシア語の翻訳サイト(2012年5月)にその痕跡らしきものがありました。 次をご覧ください。翻訳サイトなので、変な日本語ですが、要するにPaypalからの260万円の支払いの承認待ちをお伝えします。このうち60万円が送料です。あなたが、荷物を送ったというトラッキング番号を入れることで、この金額があなたの口座に入金されます。ということをおおむねいいたい模様です。 もちろん、そんな金額が入金されるわけはないですね。Paypalの場合、送金したらすぐ口座に入金されます。こんな面倒な操作は要求されません。だいたいPaypalであれば、いちおう日本語のサイトもありますから、問い合わせをしたらすぐ分かるでしょう。Granzenさんは、なぜロシア語の翻訳サイトでこんなへんてこな日本語を用意しなければいけなかったんでしょう? みなさまもくれぐれもお気をつけください。
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