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Tag 贅沢ブランド

本物のス丶メ その12

さて、手間がかかっているから高いとされる贅沢ブランド品の製造コストはどのくらいと読みとれるのだろうか。 時計の製造メーカーは、製造業に分類される。その製造業としての必要なコストをここでは大きく以下に分類したい。 工場を維持、稼働させるためのコスト。原材料を購入して、その工場設備を稼働させれば製品が出来上がる。 出来上がったその製品を販売するための営業や広告宣伝、間接部門のコスト 次世代製品の研究開発コスト。次世代の製品こそがその企業の将来を決める。 工場への設備投資コスト。設備は老朽化する。設備投資の止まった工場に未来はない。 とくに大規模な製造設備を有するメーカーにとって、原材料費はその一部にすぎない。メーカーが、これらすべての投資を回収して、次世代製品のための研究開発を続けためには、現行製品の販売によって適正な利益を産み出す必要がある。 さて今回の時計はロンジンのヴィンテージ、ウルトラクロン。ロンジンは、スウォッチ・グループの一員として、良質かつリーズナブルな時計を市場に提供しているが、時計業界の中でも屈指の長い歴史を持つメーカーだ。本モデルには、クロノメーター規格の自社製ムーブメントが搭載されている。    

本物のス丶メ その11

さて「買えないほど高い」と言われている贅沢ブランド品だが、買うのが不可能とはいえないにしても、やはり高額品といわれる部類に入る贅沢ブランド品も多いということは分かった。 では次に、コストに対しての価格設定を検証しよう。 贅沢ブランド品は、作りが違う。材料もいいものを使っているし、職人の工数もかかっているとよく言われる。それはそうであろう。そして職人の人件費や材料費、広告宣伝費など、製作および販売コストが相応にかかっているのであれば、その販売価格は「高い」といってもそれが適正価格であるといえるのではないだろうか。 これを検証するために、贅沢ブランドの財務状況を参照してみよう。また、コストが高いか適正か判断しようとするのnであるから、比較対象も必要である。そこで、贅沢ブランドの代表として、 LVMH (モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン グループ)、Swatchグループ、日本代表としてはセイコー、あとは他業種からApple、Panasonicなどをピックアップして比較考察を行ってみたい。 今回の時計はオメガシーマスターのヴィンテージモデル。Baby Proplofとも呼ばれることもあるダイバーモデルだ。    

本物のス丶メ その10

ようやく本題に近くなってきた。では「贅沢ブランド品」は一体全体高くて買えないほど高額なものなのかどうなのか。 これも自明な問いに思える。高いに決まっているように思える。 だが、少し待ってほしい。まずは比較が必要ではないだろうか。高額なのか、廉価なのかは比較によって決まる。「買えないほど高い」と言われている「贅沢ブランド品」であるが、その価格を比較せずに高いか安いかを決めることはフェアとはいえないであろう。そこでまずは「贅沢ブランド品」である時計ブランドの主な価格帯(定価)を以下にリストしてみよう。なお時計ブランドは他にも数多く存在するから、以下はあくまで一例である。 ロンジン 15万円~40万円 グランドセイコー 30万円~100万円 ブライトリング 30万円~100万円 オメガ スピードマスター ~70万円 ロレックス サブマリーナ ~100万円 ロレックス デイトナ ~140万円 この比較ではロレックスが別して高い。そしてロレックスの人気モデルを正規店で定価で買うのはかなりハードルが高い。だが、それ以外の時計であれば、正規店で正規品を定価または場合によっては定価以下で購入できることもある。また平行品、さらに中古品であれば二次流通店でそれ以下で本物を購入できる。このことを考えれば、決して買うのが不可能なほど高額とはいえないようにも思える。 さて今回の時計はロレックス。ロレックスは贅沢ブランドの時計のなかでも一番に知名度が高いブランドであることに異論がある人は少ないだろう。人気のスポーツモデル以外にもいい時計はたくさんあるので一本持っていれば便利に使えると思う。    

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